夏をあきらめて

夏をあきらめて、と言われても多分諦めきれない。
サザンオールスターズの名曲を聴こうが研ナオコのカヴァーを聴こうが、真冬になろうが夏を諦めきれず日サロにでも行っているだろう。
日サロは、強烈光量の蛍光灯がギンギンで電磁波の嵐ガンガンだと言われており健康面において有害とされているが、その利点は真冬でも皮膚からビタミンDが生成される点だ。これが冬季に起こりがちな気分の落ち込みやワケもなく起こる鬱に効く。秋から冬の移り変わりにビタミンDを摂取するか日サロに行くか迷うのだ。

また気圧の高低差に悩むこともある。山小屋にスナック菓子を持って行くとパッケージがパンパンに膨らんでいる。人間もこの状態になっているなら体調が優れないのは当たり前だろう。脳血管がこんな感じなら頭痛もするわ。連続した台風のせいなのか、海外で発生した大型地震のせいかなのか、いずれにしても頭痛ごときで夏はまだ諦めきれない。

肌を陽に灼くこと、ビタミンD生成や摂取、そして気圧の高低差への対処も全て夏に冬への支度が始まっている。季節の矛盾がある。これは冬病夏治(とうびょうかじ)という養生の考え方に由来している。

厳密な定義とは相違するが、冬に起こりそうな不調は夏のうちに治す準備を始めておきましょう、不調をやり過ごす方法を見出しておきましょうという考え方だ。

気圧の高低差による体調不良については今年に入って「天気痛」や「天気養生」に関する書籍や情報が出回るようになった。10年以上も天気や気圧の変化で苦しんできた身として社会的な認知が高まることは喜ばしいことだ。社会問題を考える際に言葉の力はあまりに大きいと感じる。

今週火曜の昼食後から始まった頭痛は酷いものがあった。火曜日から3日間止むことなく痛みは続いた。極め付けは会社で共に働く隣の女性、後ろの女性、斜め後ろの女性、そしてわたし、取引先の社員まで今日午前中全員同時多発で頭痛で会社を休んだ。わたしは辛うじて這って出社したが、こんなことは生まれて初めてだ。

幸い今夕から頭痛は消えたが、対処や予知に因果関係が見出せない。そんな中、矢沢永吉さんのこの言葉が心の中に響く。


男もね、
ユーズドがいいんですよ。
ちゃんと磨いておけば。


心身メンテナンスも仕事のうち。
磨こうよ、ユーズドの俺。




※冬病夏治
http://touch.allabout.co.jp/gm/gc/457957/
※天気痛ドクター
http://www.xn--pck6a2a4qn81q0zxa9jo.com/
※養生予報 若林理沙さん
https://note.mu/lisawaka
http://www.asil-llc.info/
http://tn1m.rop-lab.net/asilliza
※夏をあきらめて(歌詞)
http://mobile.sas-fan.net/mob/numb/muscWord.php?site=SAS&ima=5249&cd=A903502101
※写真はネットから転載

夏の素泊まり

都内の、いつも通り過ぎる場所に仕事で宿泊。見慣れた光景も泊まれば、それは既に旅だ。夜中の首都高はキラキラしている。 この夏は有楽町、銀座に来ることが多い。場所として縁が無く、好きではなかったこのエリアに今月は何回も来て、そして楽しめている。過日、お取引先の重鎮と浅草橋の日本焼肉党に向かう。男気のある接客、肉を大事にする姿勢、そして何よりも焼肉で最も大切だと、個人的かつ勝手に感じているキムチの酸味が私の味蕾に合う。仮にお肉が旨くても酸味が過ぎたり辛味が強すぎるキムチを出す店には通っていない。その点、日本焼肉党のキムチは完璧であり、当然だがお肉もおいしく頂いた。冷麺に向かう。スープに程よい酸味と旨味を感じる。
味覚は五味に分類されている。五味とは「仏教で,酸味,苦味,甘味,辛味,鹹味 (塩味) の5つの味を意味する」としている。※Wikipediaから引用

五味のうち、どの味を身体や精神が欲するかという傾向を九星気学は導き出している。私の九星は、酸味を欲する星の生まれだ。他の人と味覚の違いがあるのは当然のことで、生まれた年や月日によってその好みまで違ってくるという中国古来の考え方は、機械システム化されたこの社会において、新鮮である。

子どもの頃の焼肉屋というのは大人の、しかも少しヤンチャなオッさん達が集う場所という印象があった。その頃、唯一入った焼肉屋は1970年代の吉祥寺 李朝園だ。30歳を過ぎて自ら勘定してその焼肉を食し、あの頃と同じ位置に額に飾られた巨人軍 王選手の写真を見た。

日本焼肉党は、酸味と旨味とあの時代の香りをしっかり残している。その日のうちに入党したのだった。

夏には不似合いな霧雨が降る。素泊まりは短く感じ、時の経過は早かった。


※一部写真はネットから転用

夏の参詣

土曜日。午後。夏の参詣に出かける。
志半ばで戦没された方に深い祈りを捧ぐ。

神社から皇居外苑北の丸地区に足を踏み入れ日本武道館で催されている 内田彩のライブ客に紛れて歩く。
深みのある蒼い堀の水面。武道館を横目に歩く。科学技術館に着く。六芒星ファサードはこれである。しばらく歩き竹橋を渡る。竹橋の堀も夏の蒼さを湛えている。竹橋を渡るとパレスサイドビルが聳える。しばし休んだ後、有楽町に向けて歩く。
大手町、丸の内を抜け有楽町駅高架をくぐる。途中、新丸ビルの4階や三菱一号館手前のフォトギャラリーを物色。東急プラザに入りMEToAVISIONを鑑賞。kaibutsu氏が制作した映像を深く見入る。
http://kaibutsu.jp
東急プラザ銀座で先日財布を購入した場所を探すが消えている。地下に降りる。キャビアバーを見て英国ヒースローのヒップなスタイルが今更であっても上陸するのは良いことだと思う。ニールズヤードのウーマンズバランスの香りを嗅ぐ。財布を購入した場所は東急プラザではなく阪急メンズ東京であった。ロエベ本店にもないシンプルだが機能的な財布を即決。今日もブリーフィングのビジネストートを即決。そのまま立ち食い寿司を食らうべく霞ヶ関駅のイイノビルまで歩く。大友克洋氏作画による「AKIRA」において核戦争後のネオ東京オリンピック前の様子を思い出す。https://youtu.be/zIgFpdix8PIこの動画と上の一コマと建設中のビル壁面から何を解釈すべきか思案する。日比谷野音でアーティストが吼えている。立ち食い寿司、というよりビル飲食店街は全店休業。リカバリーをかける。既に今日は神社参詣の前に表参道で写真に関する見聞も広めており、間違いなく総歩数は10,000を超えている。FUJIFILM直営スタジオとスマホプリントショップは、考え方としては秀逸。ショップ単体の損益計算書を想像する。赤坂で途中下車してリカバリー案を検討したが地元に戻る。

寿司は立って食べると旨く感じる。渋谷道玄坂の魚がし日本一 立喰寿司は狭小店舗かつ混雑の中、板場の職人にタイミングを計りながら寿司を頼む。その緊張感が寿司の旨みを増幅させているかもしれない。座って食す鮨なら生意気だが麻布十番 松勘や芋洗坂 松栄に行く。

鮨と松という漢字は相性が良い。
総歩数は21,000を超えていた。

夏は既に終わっているとみなして

電通のクリエイター 田中泰延さんの8月11日tweetを引用。

f:id:Jirotan8:20160813152412j:imageこのtweetをみた私は夏至を迎えたのは6月であり、もはや8月時点の私たちの夏は既に終わっていると勝手に解釈した。

 二十四節気は、季節の移り変わりを漢字や言葉で伝えようとしている。翻って西洋暦は季節を1から12の月で表わし、日と時間を0から60で示した。そこに余計な解釈を差し挟む隙間すらない。夏至冬至に相当する英単語はあっても啓蟄は、ない。

8月7日は既に立秋。その日を境に暑中見舞いは、残暑見舞いへと変わる。夏は既に終わっているとみなしてみる。夏は既に終わっているのだと自分に言い聞かせる。夏が終わっているとみなしていればもう夏は終わってしまったことになる。夏を感じる間もなく夏が終わっていくのだ。

四季の中で最も愛情を注ぐ夏だから、既に終わってしまった季節だとみなし夏の陽を目一杯楽しむ、のだ。

 

 

 

 

 

毎日新聞ゆるキャラ「なるほドリ」と撮影。柄にもなく人様に写真を撮ってくださいとせがんだわたし。

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夏の科学技術館とパレスサイドビル

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仕事で竹橋駅を経由して昭和39年に竣工した科学技術館に向かった。このエリアに建てられた建築にいつも強い魅力を覚える。

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http://blog.livedoor.jp/iwasakiyasushi/archives/51848810.html

パレスサイドビルは、今年で竣工50年を迎えた品性を持ったビルである。都内のビルはどこも高さと容積を競い不動産としての経済効率性しか見て取れない。パレスサイドビルは、毎日新聞社の機能とその経営を支えるテナント数、そして地下の飲食街、地下鉄竹橋駅との直結という極めて簡にして要を得た建築である。建築に経済効率性という名の金儲けの欲が滲んでないから品性を感じるのだろう。そして何よりも様々な箇所に施された意匠、スペイシーな階段に竣工50年を超えてなお畏敬の念を抱く。

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科学技術館に炎天下の中、向かう。六芒星を形どったビルのファサードは子どものころに感じた威光のまま変わりはなく、屈強であるが人の優しさすらを感じさせる。一階の売店にはスマホ顕微鏡、水位の位置で天気が分かるという子どもの科学こころ、というよりオトナの郷愁を刺激するツールが売っている。

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子どものフリーマーケットやワークショップを見る。子どもの力は素晴らしい。いつも子どもを見ると応援したくなる。無心だからだろう。

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帰りに毎日新聞ゆるキャラ「なるほドリ」に出会う。個人的にはこのゆるキャラは大好きだ。中には珍しく女の子が入っていた。暑さに負けず沢山の子どもたちと写真を撮って欲しいと素直に思った。

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皇居、竹橋、九段下、このエリアに行くといつも不思議な力をもらえる。

海の日から山の日の一日

8時過ぎに起床。海の日はとっくに過ぎて今日が山の日だと知る。体調は良い。起きられるが再び眠る。非常に良い眠りだった。午後1時に眼を覚ます。葉物野菜、トマト、ツナ、オリーブオイル、レモン、フランスの塩で味付けしたサラダと豆乳を入れたミューズリーを食す。

布団を干して、渋谷に出かける。明治神宮前原宿駅から明治通りを流す。アイスバーグビルの横にニコアンドを見つける。アダストリアが経営していると知る。

https://asoview-news.com/article/4255/

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アウディが入居し威光を放っていたアイスバーグビルは今は昔。吉祥寺発祥のグラニフ表参道も流す。五味太郎Tシャツを子どもに買ってあげようと考える。

http://www.graniph.com/shop/shopinfo/detail.aspx?store=158

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ユニバーサルランゲージに向かう。すぐにパンツ購入を決めて採寸、決済。http://blog.uktsc.com/ip/sibuya/

ルミネ マンやABCマートヤマダ電機や渋谷の街を一通り流す。リュックが気になる。

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4時過ぎ。魚がし日本一に入る。
http://www.uogashi-nihonichi.com/shibuyadougenzaka/
ここの寿司が好きだ。粉の緑茶を飲む。ご飯少なめ二貫ずつ。鯛、烏賊、えんがわ、みる貝、中トロ、漬けまぐろ、2000円也。

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立って食すという、その格好が好きなのだろう。20分もいなかったがリアルに充実した。成城石井ミューズリーを買い足しドトールにて一服。ずっと歩き立ちっぱなしであった。総歩数7400。疲労感の割には大して歩いていない。写真を撮りながら買い物するのは楽しい。ブログはプライベートなフォトジャーナリズムだ。1時から6時までいつもであればすぐに虚しく通り過ぎるが、やればここまで充実できるのだと嬉しく思った。今日のように早めの夕食を摂ったりとにかく先取りして早いことは良いことだ。

 

※写真は一部ネットから転用